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マスターのおすすめ本~その12~「万寿子さんの庭」星野伸一 [本]

このコーナーにしては珍しく(?)、ほっこり系の本のご紹介。

最近気づいたのですが、本屋さんで読んだことのない作家の本を選ぶとき、○○の○○というタイトルに惹かれているようです。本棚を見ると「夕子ちゃんの近道」「袋小路の男」「ソロモンの犬」「マルコの夢」などなど…。
この本も装丁やふれ込みは趣味じゃなかったのですが、タイトルになんだか惹かれたのです。

20歳の主人公が引っ越し先でお隣さんになった78歳の万寿子さんと友情を育んでいくというストーリー。
ここまでは良くありがちなお話で、主人公の恋や万寿子さんの恋(?)などを絡めながら和やかに進んで行きます。
しかし、途中から段々と万寿子さんの認知症がその影を現します。
そんな万寿子さんを友人として自分ひとりで面倒を見ようと決意する主人公に、徐々に介護の現実が突きつけられます。介護にのめり込み、何をしてても万寿子さんのことが頭を離れず、自分を見失って行く主人公。

お涙頂戴的な偽善的な話ではなく、あくまでも女同士の友情が軸に現実的に描かれていて、感動だけでなく、痛みも覚える作品ですが、最期の万寿子さんの遺書が胸に詰まります。とても素敵な小説です。



万寿子さんの庭〔文庫〕 (小学館文庫)

万寿子さんの庭〔文庫〕 (小学館文庫)

  • 作者: 黒野 伸一
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/10/06
  • メディア: 文庫



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マスターのおすすめ本~その11~「不良少年とキリスト」坂口安吾 [本]

大好きな作家を紹介してなかった。
「堕落論」「白痴」「肝臓先生」などが有名ですが、私はこのエッセイが一番好きです。
おすすめ本といいつつ単品では本になってないのでおすすめエッセイです。
太宰の死について書かれていますが、生きることをシンプルに力強く書いています。
私は基本的にエッセイとか人の日記的なものは苦手で敬遠しがちなのですが、これは文章の力に時間を越えて背中を押され自然と涙が出たほどの文章。
やるせない事件に触れると思い出す言葉。

こんな風に渇をいれてくれるおじさんが近所にいたらいいなと思います。
何かに悩んでる人、踏み出したい人におすすめの、厳しくも優しさに溢れた言葉たち。
それまで安吾は俺様でドSな文章に惹かれてたんですが、優しくもあるのかと気づかされ…これは惚れてしまいますよ。会って話がしてみたかったな。


〈以下引用〉
-----------------------------------------------

人間は生きることが、全部である。死ねば、なくなる。名声だの、芸術は長し、バカバカしい。私は、ユーレイはキライだよ。死んでも、生きてるなんて、そんなユーレイはキライだよ。
 生きることだけが、大事である、ということ。たったこれだけのことが、わかっていない。本当は、分るとか、分らんという問題じゃない。生きるか、死ぬか、二つしか、ありやせぬ。おまけに、死ぬ方は、たゞなくなるだけで、何もないだけのことじゃないか。生きてみせ、やりぬいてみせ、戦いぬいてみなければならぬ。いつでも、死ねる。そんな、つまらんことをやるな。いつでも出来ることなんか、やるもんじゃないよ。
 死ぬ時は、たゞ無に帰するのみであるという、このツツマシイ人間のまことの義務に忠実でなければならぬ。私は、これを、人間の義務とみるのである。生きているだけが、人間で、あとは、たゞ白骨、否、無である。そして、ただ、生きることのみを知ることによって、正義、真実が、生れる。生と死を論ずる宗教だの哲学などに、正義も、真理もありはせぬ。あれは、オモチャだ。
 然し、生きていると、疲れるね。かく言う私も、時に、無に帰そうと思う時が、あるですよ。戦いぬく、言うは易く、疲れるね。然し、度胸は、きめている。是が非でも、生きる時間を、生きぬくよ。そして、戦うよ。決して、負けぬ。負けぬとは、戦う、ということです。それ以外に、勝負など、ありやせぬ。戦っていれば、負けないのです。決して、勝てないのです。人間は、決して、勝ちません。たゞ、負けないのだ。
 勝とうなんて、思っちゃ、いけない。勝てる筈が、ないじゃないか。誰に、何者に、勝つつもりなんだ。
 時間というものを、無限と見ては、いけないのである。そんな大ゲサな、子供の夢みたいなことを、本気に考えてはいけない。時間というものは、自分が生れてから、死ぬまでの間です。

-----------------------------------------------

勝ち組だの負け組だの変な言葉が出回ってますが、本当何に勝とうというのだよ。
人生の内容を誰かと競う必要なんかないんだ。
人を、自分を、傷つけるな。 


堕落論 (角川文庫)

堕落論 (角川文庫)

  • 作者: 坂口 安吾
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2007/06
  • メディア: 文庫





教祖の文学・不良少年とキリスト (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)

教祖の文学・不良少年とキリスト (講談社文芸文庫―現代日本のエッセイ)

  • 作者: 坂口 安吾
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1996/07/10
  • メディア: 文庫



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マスターのおすすめ本~その10~ 「田村はまだか」朝倉かすみ [本]

最近もハイペースで本は読んでたんですが、紹介したいほど面白い小説になかなか出会えずにいましたが、久々に大ヒットした小説です。
無理して恋愛小説とか読むからいけない。

「田村はまだか」朝倉かすみ

舞台は場末のバー。不倫の末会社をくびになり妻にも見捨てられた脱サラマスター花輪晴彦と、小学校のクラス会で再会した5人のクラスメイトが待つのは、遅れてくる予定の同級生田村。
田村には来れない理由があった。

田村を待つ間に、5人一人ひとりの人生にスポットが順番に当たっていくという形式。
まず、本当に作者は女性なのか?と思わせる男性的な文章、しかしながら女性が主役の物語ではきちんと女性目線の文章になるし、両性具有か?!と思うほどの今までに出会ったことのない文体にはまりました。作者名がなかったら確実に男性が書いたと思ったと思います。オブラートに包まない感じ、直接的な表現がないのにどことなく猥褻で甘美。
そして文章構成も巧。一人ひとりの物語ですが、それぞれのストーリーに登場する人物が年代をこえてリンクしていると匂わせるけど、けして断言も限定もしてない節。私的に田村の父親があの人では…とにらんでるのですが、正解は分からずじまい。あぁ誰かこれを読んだ方と田村談義したい。

きれいな言葉でまとめようとも、読んだあとに感動や共感を感じさせようとしている嘘くささがないのもこの作品の魅力です。泣ける訳でも笑える訳でもないのに面白い小説。
個人的に田村と妻の小学生時代の恋愛エピソードが好きです。

人生、捨てたもんじゃないなと。
人生、自分が主役のストーリー。



田村はまだか (光文社文庫)

田村はまだか (光文社文庫)

  • 作者: 朝倉 かすみ
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2010/11/11
  • メディア: 文庫



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お天気雪 マスターのおすすめ本~その9~ 「告白」町田康 [本]

今日の江ノ島はお天気雨ならぬお天気雪。晴れてるのに雪が降ってます。初めて見た光景。
寒いわけだ。

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町田康さんを初めて見たのは井上陽水のトリビュートで「東へ西へ」を熱唱しているパンク歌手の姿。
いやぁ、あれ本当格好良かった。
本を読んだらこれまた格好良くて、すぐにとりこになりました。こういう男っぽい文章書く方、大好きです。今で言うと俺様系?とでもカテゴリーされるのでしょうか。

今回は、私が読んだ小説でも類をみない分厚さの本。普通このボリュームだと上中下くらいになりそうですが、
最後まで読むとこの分厚さも作品の内という気がします。


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「告白」町田康

河内十人斬りをモチーフにした、主人公が惨殺事件を起こすまでの生い立ちがつづられています。
城戸熊太郎は両親の寵愛を受け、苦労も知らずに育ったいわゆるボンボン。彼が身を持ち崩し、事件を起こすまでの過程が事細かく描かれています。愛情を受けなかった子供だけが歪んでいく訳ではないし、小さいことの積み重ねが心を闇に少しずつ侵食されていくのだと感じさせる日常の描き方が秀逸です。

読み進めて行く程に熊五郎という男が好きになっていき、できるなら一線を越えないで欲しいという想いが強くなります。
熊五郎は思考が人より過多であり、しゃべる前に頭に言葉が溢れすぎてしまい結局言いたいことが言えない、思考過多の傾向にあります。それが少しずつ周りとの関係との小さなズレになっていったように感じます。私も同じく思考過多の傾向があり、今はそれ程ではないのですが、思春期にはこう言ったら相手はこう思ってこう感じるのかなど考えすぎて結局無口になる事がありました。毒舌と言われる今よりその方が良かったのかしらんとも思いますが。
そんな想いがあってか熊五郎に感情移入していき、苦しくなったり、良かったねと思ったり、かなり入り込んだ小説でした。町田さんの文体がリズミカルであっけらかんとしているせいか、テーマの割には重苦しく感じさせないのも流石です。

全842ページ(文庫の場合)ですが、読み足りないと思わせるほど魅惑的な作品です。

告白つながりで湊かなえさんの告白も面白かったです。映画見たいな。



告白 (中公文庫)

告白 (中公文庫)




告白

告白

  • 作者: 湊 かなえ
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2008/08/05
  • メディア: 単行本



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マスターのおすすめ本~その8 「ハーモニー」 伊藤計劃 [本]

読み終わって…しまいました。
ずっと楽しみにしてた旅行が終わってしまったようなそんな喪失感です。

いやあもう本当に面白い。
この後しばらく他の小説で満足できるのか不安です。
今読みかけている「ノルウェイの森」最後まで読める自信がない…。

小説というより哲学書というか、テーマや書きたいことが最後までぶれずに一定していてストーリーと別に「生きる」「意識」の定義を考えさせられる本でした。

ここから先、ストーリーに触れてますので、読まれる予定のある方はご遠慮下さい。
というかすごい小説なので是非読んで下さい。



虐殺器官後の荒廃し人が殺しあった混乱期を経て、健康を第一に掲げた"生府"が舞台。人はリソースとして、社会の所有物として考えられ、健康状態は全てサーバーで管理され、個人情報は全員に開示され、健康状況や社会貢献度で点数づけされている社会。病死や殺人はほとんど起こらず、限りなく慈愛に満ちた社会だが自殺率は増えて行く。
人は痛みによって生を感じ、死を意識してこそ生きていけるのだなと感じました。

最終的に幸せな社会=人間が意識を持たないことという極論に向かって行くのですが、それは生きていると言えるのか?人が脳だけは聖域として扱うのはなぜなのか?様々な問いかけを、作者は極めてクールに終わらせています。

未来の話なのですが、すでに日本の社会に私が感じていることも含まれています。平均的であることが美徳であり、周りの評価=私の価値という傾向、異端と思われることへの恐怖心そして少しの憧れ、このまま行けばそうなるのではないかという預言書にも取れます。

最後にこんなに素晴らしい小説を書いてくださった伊藤計劃さん、有難うございます。


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ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 伊藤 計劃
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2010/12/08
  • メディア: 文庫



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マスターのおすすめ本~その7 「虐殺器官」 伊藤計劃 [本]

いやぁ…寒いですね。読書が進みます。

またすごい作家に出会いました。
SFってあまり読まないジャンルなのですが、シンプルな表紙と、有名作家達が口をそろえて才能に嫉妬したという触れ込みにつられ読んでみました。

…すごい。
描写や設定が本当に神経質なまでに細かくて、フィクションではないのではという位リアルでどんどん引き込まれ、あっという間に読み終わってました。
内容は、近未来テロが横行する社会で、謎の男ジョン・ポールがたった一人で虐殺の方程式を利用し、大量虐殺を引き起こしていく、という、絶対普段だったら食指が動かない設定。
それが飽きずに読めたのは本当にこの伊藤さんの文章表現の巧みさ。そして全ての人間がIDで管理され、認証されないと買い物も飲み食いもできない、データ管理の社会というこのまま行けば起こりうる世界の描写の妙。
冒頭からえぐい表現の連続で、少年少女兵士のむごい描写もたくさん出てくるので、血が苦手な方、心の心底優しい方にはおすすめできません。
ジョン・ポールが虐殺を引き起こし続けた理由が身勝手でありながらも愛にあふれていて、そのアンバランスさに胸が詰まります。

残念ながら伊藤計劃さんはすでに死去されており、虐殺器官含め長編は3作品のみ。
現在遺作である「ハーモニー」を読んでいるのですが、こちらもかなりきれてます。
自らガンに侵されながら、治らない病気がほとんどない世界を舞台に小説を書く。なんてブラックなんだ。
また読み終わったら感想を書きます。面白すぎて読み終わるのが嫌になります。




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虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官 (ハヤカワ文庫JA)

  • 作者: 伊藤 計劃
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2010/02/10
  • メディア: 文庫



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マスターのおすすめ本~その6 「第七官界彷徨」 尾崎 翠 [本]

今日は良い天気でたくさんのお客様にご来店頂き、有難うございます。
カメラマンの方に写真を撮って頂いたり、バリアアリーの介護施設で働いている方とお話できたり、前日からメニューを選んでいらして下さるご家族とお話したり、とても素敵な時間を有難うございます。

バリアアリーはあえて障害物や、階段を設け、自宅での生活に近い状況で介護をするというもの。以前テレビで一度拝見してとても感銘を受けました。今日お話を伺った際も、皆さんの回復が大変早くどんどん元気になっていくとの事でした。最近人間としての尊厳について考えたりするのですが、やはり自立歩行と食事そして排泄が私の中ではかなり大きいと感じました。若輩者が生意気を申し上げてすいませんが、バリアアリー私も賛成です。


マスターのおすすめ本~その6 「第七官界彷徨」 尾崎 翠

待ち合わせに早くついた東京駅の書店でいわゆるジャケ買いしたのですが、これが驚きの面白さ。
尾崎翠は明治・大正・昭和を生きられた女流作家なのですが、今年の新書ですと言われてもおかしくないような斬新さです。故に当時は理解をされなかったよう。久しぶりにお気に入りの作家を見つけました。他の作品も探してみようと思います。

その夏私は変な家族と暮らした。(今手元に現物がないので違ってたらすいません。)というような書き出しで始まる変人ばかりの兄弟のとりとめのない物語。何でも分裂症と診断する精神科医の長男一助、蘚の恋情を研究する次男二助、調律の狂ったピアノで声楽を志す従兄弟の三五郎、この三人と暮らすことになった妹の町子。登場人物が魅力的で、淡々と繰り返す生活とのミスマッチが奇妙な魅力を持った作品です。下北あたりの小劇場でこの舞台見れたら面白そう。

現代文学も好きだけど、この辺の時代の言い回しや、美しい綴りの日本語がやはり好きです。私もきれいな日本語を使えるように努めよう。最近日本語の崩壊(私を含め)が顕著で心配です。ちなみによく否定の言葉で使われている微妙という言葉、最近知ったのですがこれは趣深く、何ともいえない美しさや味わいがあることという意味の最上のほめ言葉でもあります。否定に使うときは片仮名表記のビミョーと書くのが良いかも。

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第七官界彷徨 (河出文庫)

第七官界彷徨 (河出文庫)

  • 作者: 尾崎 翠
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2009/07/03
  • メディア: 文庫



明日12/1(水)、明後日12/2(木)はお休みです。&マスターのおすすめ本~その5~ [本]

確定申告…中3で数学をやめたマスターには過酷な行事です。明後日税務署の無料説明会があるので、明日は数字を軽くまとめるためお休み頂きます。すいません。4か月分のレシート…頑張ります。
長谷寺のライトアップも5日までなので、行かなきゃな。鎌倉に住んでるのにまだ紅葉見てません。何てことっ。

国語だけは人一倍得意で全国模試で2ケタ台くらいに入った事も。一教科受験があればかなり頭のいい子になれたな。活字を読むのは漫画、小説ジャンル問わず大好きなんです。
いつも強引なつなぎですが、そんなわけでお奨め本のコーナー
今回はお奨め本というより、大好きな安部公房のすすめ。

「箱男」「カンガルーノート」etc… 安部公房

箱男はご存知ダンボールに引きこもる主人公を中心に、書き手と読み手、登場人物が交錯する安部公房の代表作。この方の作品はたいていの主人公に名前が付いていないのですが、不思議なことにどの人物の台詞か思考かというのが混同しません。そして特に箱男は、読み手であるこちらも物語りに引きずり込まれるような、危険な魅力を持った作品です。

一番好きなのが、カンガルーノート。まず導入がシュールで、主人公が目覚めると脛にかいわれが生えていたという…うーん、クールです。この物語は病院と自走式の担架のようなベットがメインの舞台で、医師でもある安部公房だからこそ描ける病院のデットゾーンだとか、病院や死について感じる威圧感や恐怖心を独特の世界観で表現していて本当に面白い。

安部公房の作品が好きな理由は、奇抜なストーリーだけど現実におこらないとも言い切れないぎりぎりのラインに放り出されたような、中毒性すら感じるところ。一度読み始めると止まらず、一人でにやにやしながら読んでしまいます。亡くなってしまっているので、新作が出ないのが残念。

そして私の安部公房コレクション半分は友達に貸したまま帰って来ず…お願いだから返して下さい。(切実)


そして今日は母方の親戚が大集合!子供達も大きくなっていて久々の再会で楽しい時間をすごしました。普段は軽井沢・鳥取・国分寺(だっけ?)と離れているので貴重な再会。ご来店有難うございます。集合できる目的になれたり、人が集まれる場所になれる事は大変光栄で幸せです。

それではまた金曜日に!
箱男 (新潮文庫)

箱男 (新潮文庫)

  • 作者: 安部 公房
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2005/05
  • メディア: 文庫



カンガルー・ノート (新潮文庫)

カンガルー・ノート (新潮文庫)

  • 作者: 安部 公房
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1995/01
  • メディア: 文庫



マスターのおすすめ本~その4 [本]

今日はいいお天気。日月日の一階の席は全て江ノ電向きの大きな窓に面しているのでぽかぽかと温かいです。
天然の太陽の明かりが読書にもいい感じ。

今日はお客様と本話をしていたところ大好きな本がかぶっていたりで一人でちょっと興奮気味でした。
お客様には本好きの方が結構多くて、感想などを話し合うのも大変楽しいです。

本に関するイベントもやってみたいな。でも大好きな本ばかりで手放せないので古本市とかはできないなぁ…。結局おすすめでない本を売ることになってしまいそうで本末転倒。

気分にあった本などもおすすめ致しますので(えせ本ソムリエ)お声かけ下さいませ。

という訳で久しぶりにおすすめ本のコーナー
ミステリーの秋なので(?)大逆転サスペンスをご紹介。


「葉桜の季節に君を想うということ」歌野 晶午

ストーリー自体は物凄くありきたりな探偵小説で、恋愛があったりのありきたりな話なのですが、
ストーリーの大筋とは別に大きなどんでん返しがまっています。完全にネタばれになってしまうので何も語れないのですが、私はラストで「え?え??え???」ってなって三回くらいページを戻りました。
こんなおすすめの仕方はどうかと思いますが(笑)自分の価値観や先入観が根底からひっくり返される今までにない読後感です。ああごめんなさいって感じです。

桜にも紅葉の時期があるというのもとても新鮮な感動を受けました。そうだよな花の時期だけじゃないんだよなって。一本とられました。


ことばの力は時にとても恐ろしいけど、私はなるべく優しく愉快な言葉を並べて伝えていきたいなと感じた今日このごろです。
葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

葉桜の季節に君を想うということ (文春文庫)

  • 作者: 歌野 晶午
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/05
  • メディア: 文庫



マスターのおすすめ本~その3 [本]

昨日は専門学校の友達が久々に日月日で集合!子供やだんなさんや茅ヶ崎軍団も参加して14人くらいいたかな?でもマスターは仕事中なので2階から聞こえる楽しげな話し声を聞きながらちょっぴり淋しかったです…。
いやでもみんな元気そうで何よりっ!専門の同級生は学校に通う目的もはっきりしてるし、同じ事に興味があったりで10年以上たった今もすごく居心地がいいのです。結局コンサートの仕事についたの私だけだったけど(笑)皆さん遠くまでありがとね♪

久々におすすめ本のコーナー

「花男」 松本 大洋

今回は漫画です。たまたま古本屋さんで見つけたのですが、なんと湘南海岸公園や片瀬が舞台!偶然にびっくりしました。ところどころ知っている風景が出てきたり、花男ののんびりした感じや、野菜や魚をくれる商店街の人たちなんかがすごくこの辺りの空気感だなぁとほんわりした気持ちになりました。

あらすじは30過ぎても巨人軍入団を夢見てその日暮らしの父親花男と、花男に捨てられ母と暮らしていた息子が、夏休みの間だけ一緒に暮らすというお話。こまっしゃくれた息子茂雄が少しずつ優しさを覚えていく…けれどそこは松本大洋なのでオーソドックスには終わりません。結末は突飛なので賛否分かれるかと思いますが、私は結構好きです。夢が叶うかは想いの強さ次第。言い訳は無用っ。
花男 (1) (Big spirits comics special)

花男 (1) (Big spirits comics special)

  • 作者: 松本 大洋
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1998/10
  • メディア: コミック



花男 (2) (Big spirits comics special)

花男 (2) (Big spirits comics special)

  • 作者: 松本 大洋
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1998/10
  • メディア: コミック



花男 (3) (Big spirits comics special)

花男 (3) (Big spirits comics special)

  • 作者: 松本 大洋
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 1998/10
  • メディア: コミック



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